資料解説 | 交通がまだ不便な頃には町から離れた地域の人たちは日常品などを買うのに大変不便でした。何時間も歩いて町まで買い物に出たのです。
そのため、こういう地域には行商人が商品を売りにきたものでした。こういう行商人のことをタベトとよびました。この箱は裁縫用の糸や針など細かな商品を売って歩いたタベトが使用したものです。箱の蓋をあけると中には商品を入れるたくさんの引き出しがあります。また、背負うための綱もついていて、タベトはこれを背負って各集落を回りました。遠い集落の場合だと途中で泊まることもあり、決まった民家に宿をとったといいます。各集落ではタベトがくると各家の主婦が集まってきて必要な商品を買い求めました。
大きさ 縦50 横29 高さ124 (cm)
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